言葉を使ったモデリングの話
こんにちは nemorineです。
JaSST東北実行委員のメンバーは昨年のJaSST東北をきっかけにVSTePについて継続的に勉強してますが、その場でいつも思うことがあります。
それは「言葉を使ったモデリング」です。
VSTePのテスト観点図の作成のとき、それぞれのメンバーがどういうテストをしたいのか、もしくはテスト観点そのものを出していきます。それに関して分からないことがあれば、別のメンバーからツッコミが入り、意図を説明したり表現を変えたりします。その作業を繰り返し、構造化して観点図を作ります。
テスト観点図 イメージ
VSTePの初心者(?)はこの観点図が成果物であり、重要だと考えます。
しかし、違うのです!!
真に重要なのはこの観点図を作成するプロセスです。
「あっ 確かに検索条件を解除したときのテストは必要だね。自分の考えからスッポリ抜けてたわ。」
とか
「Aさんのパフォーマンスっていうのは、画面の更新で表示が固まることを気にしてたんだね。」
とかいう気付きがあって、それがチームの中で共有される、そのこと自体が重要なんです。会話の中で曖昧な情報を具体化し、不要な情報をそぎ落とし、概念にピッタリする言葉を探していくっていうのはまさにモデリングだなぁと思います。そしてこのプロセスをチームで経験することでモデルというシンプルな状態でチームメンバーの頭の中に残る!ここがポイントです。
西さんが「納得感が大事!」と言っているのはこのことだと実感するようになりました。
この特性からVSTePはチームの中で情報を共有しながら進めるチーム開発に向いていると言えるでしょう。テストのときだけやるものだと思っている人がいますが、開発の上流(要件定義中や要件定義後)で実施してももちろんOKです。
もちろんメンバーの中に開発者が入ってても全く問題ありません。開発者に「画面が固まらないようにしないと」って思ってもらえばしめたものです。それが心に楔(クサビ)のように刺さりこんでいるので、普通の感覚を持つ開発者だったら気にしながら開発しますよね(笑
実はそんなことを実践している理想のチームがあるんです。
それが栃木の関さん、美和さんチームです。
いやー すごいですねぇ。
最後に言いたいのは、こんな体験がJaSST'17東京でできるということです。
各チームには東北のVSTePモデレータがつきますよ!
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