JaSST Tohoku実行委員ブログ

JaSST Tohoku実行委員のあれこれを載せていきます、たぶん、きっと。

JaSST東北流ワークショップの作り方

こんにちは!JaSST東北実行委員のMayです。

JaSST'18 Tohokuは2018年5月25日(金)にHAYST法をテーマに、ワークショップを開催します。

2年前のJaSST'16 Tohokuで初めてワークショップづくりに挑戦し、その大変さと得るものの多さを実感し、隔年でワークショップを作ろうという方針になりました。今回のブログでは、その舞台裏をご紹介します。

JaSST東北流ワークショップの作り方

テーマ決め

テーマは企画メンバーが「学びたいこと」を出し合って決定します。と言っても、JaSST東北では「テスト設計とはなんぞや」という疑問を常に胸に抱いておりますので、選択肢はだいたい決まっています。

まずは各自で勉強

書籍や公開資料をもとに、基本的な理解を深めます。使われる用語や手法をあらかじめ理解しておくことで、議論に入りやすくなります。今回参考にした書籍はこちらです。

honto.jp

www.kinokuniya.co.jp

みんなでやってみる

ワークにすることは置いておいて、実際に手法を使ったテスト設計をやってみます。頻度は月1で、土日のどこかを使って集まっています。今回は、JaSST'17 Tohokuが終わった2か月後、7月から始めました。12月で5回目になります。

実際にやってみると、たくさんの疑問が沸いてきます。疑問点はスプレッドシートにまとめておきました。解決した疑問は、躓きポイントとして記録しておきます。

教えてもらう

今回のワークショップを開催するにあたり、HAYST法の生みの親の一人である秋山浩一さんにご協力いただけることになりました。やってみた中で見つかった疑問点をメールでご回答いただいた他、講師として仙台にお呼びして、直接教えていただきました。

秋山さんにお越しいただいた9月の勉強会では、実行委員みんながモヤモヤし続けていた「Whomの謎」「有閑マダムの謎」が解消されて、HAYST法の後半のプロセスに進むことができました。基調講演も含めた、JaSST東北当日のだいたいの流れも見えてきました。

持ち帰ってもらいたいことを決める

ワークショップを通して、「誰に何を持ち帰ってもらいたいか」を決めます。現在進行形なのは、まだ決まっていないからです。HAYST法は複数のアクティビティで成り立っており、テスト設計には多くのステークホルダが登場します。おおよその方向性は決まってきましたが、「これ!」と決まるまではもう少しかかりそうです。

ワークの内容と時間配分を決める

実際に自分たちでワークをしながら、どんな内容をどのぐらいの時間でやるのか、決めていきます。テスト対象のすべてのテスト設計をするとなるとボリュームが大きくなるため地域ジャスト初の2日開催も検討しましたが、集客を考えて1日で収まる範囲に絞ることにしました。HAYST法の全体像が見えることを保ちつつ、ポイントを絞っていく方針ですが、濃密な1日になりそうです。こちらも詳細が決まるのはもう少しかかりそうです。

プレゼンテーションとモデレートの練習

ワーク内容に集中してもらうため、「何をすればいいのか」「どのぐらい時間を使っていいのか」などの指示は明確にしておきます。また、時間が限られた中で、手が止まったりやり直しになってしまってはもったいないので、実行委員がサポートできるようにしていきます。

VSTePをテーマに開催したJaSST'16 Tohokuは、テーブルごとに班としVSTePによるテスト開発を行いましたが、班ごとに実行委員を1人つけました。あくまで主役は参加者なので、こちらから答えを提示するのではなく、みんなに考えてもらえるようにしなければなりません。参加者が躓くポイントは、ワークを作っていく中で実行委員自らが体験していることが多いです。事前に一覧にまとめ、開催前に振り返りを行いました。

班決め

グループワークをする場合、班を構成するメンバーがワークの結果を左右することがあります。様々な背景を持つ人が集まるJaSST東北では、「同じ会社の人は違う班に分かれる」というルールに従って席についていただくようお願いしています。

1つの班に同じ背景を持った人がいると、暗黙知の説明がないまま話が進みかねません。そのため、あえて背景の異なる人同士で集まってもらうようにし、質問しやすいようにしています。参加者にとっても、普段接することがない方々と話すことで、会社や立場の違いによる気づきも得ることができると考えています。

開催日当日

ここまでの準備でやってきたことを信じて、やるのみです!モデレーターが自信を持たなければ、参加者が不安になります。自信を持って対応することが、成功への鍵だと思います。

まとめ

ワークショップを作るポイントは、

  • 作り手が内容を十分に理解すること
  • 参加者が迷わないようにすること

が挙げられると思います。これは経験則から導いたものなので、他にもあったらぜひ教えてください。

作り方のほとんどは、2年前、JaSST'16 TohokuでVSTePをテーマにしたときに、VSTePの生みの親である にしさん から学んだものです。開催1か月前に「みんなが参加者に持ち帰ってもらいたいものはなに?」と問いかけられて、全員の回答が一致しなかった時には絶望しました(笑)詳細はまたいつか、ブログで紹介できたらと思います。

みんな来てね!

こうやって作ったワークが、2018年5月25日(金)に仙台で日の目を見ます。みなさんのご参加、お待ちしています!